大浜騒動から150年
毎年6月5日、西尾市の赤羽別院で
大浜騒動「殉教者法要」が行われております。昨年は150年目ということで、大きく取り組む予定でしたが、コロナ感染状況を考え今年に延期されました。
今年は、西尾の
岩瀬文庫も協力して展示会を開くなど例年とは違う取り組みになっております。大浜騒動についての歴史的評価はいろいろあるでしょうが、私は、明治政府の「天皇を頂点とした国家神道で日本を統合しよう」とする政策の中で起きた事件であると思います。
明治政府の政策で生まれた「
廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」は有名・無名問わず寺院の財産が廃棄・破損されたりしました。国宝級の重要文化財などが海外流出・行方不明になったり壊されたりしました。
大浜騒動は、それこそ地方での騒動なのですが、「思想・信仰の自由」「思想・信仰の多様性の尊重」「国家と宗教のあり方」などの視点から考えれば、その歴史的意義は高いと思います。
なお、この騒動の指導者として処刑された
石川台嶺(いしかわたいれい)は、私の寺院から近い室場町の順成寺の生まれです。