譬如日光覆雲霧(ひにょうにっこうふううんむ)
雲霧之下明無闇(うんむしげみょうむあん)
たとえば、太陽の光が、霧や雲によって覆われていても
雲霧の下は、真っ暗ではなく、ちゃんと見ることができて安心なのです。
だからどんなに煩悩が人の心を惑わしていても、
仏の光によって、人々は安心して迷いながらも人生を歩むことができるのです。
獲信見敬大慶喜(ぎゃくしんけんきょうだいきょうき)
即横超截五悪趣(そくおうちょうぜごあくしゅ)
そんな偉大なほとけを信じ、大きな喜びをもって歩んでいけば
五道六道の輪廻に迷う世界から、それを一挙に飛び越えて(横超截)
清く安らかの心で、浄土往生という人生の道を歩んでいけるのです。
※五悪趣: 地獄・餓鬼・畜生・人間・天の五つの世界、これに修羅を加えれば6つの世界。
仏教では、人間はこの世界をぐるぐると輪廻・転生しているという考えがあります。
一切善悪凡夫人(いっさいぜんまうぼんぶにん)
聞信如来弘誓願(もんしんにょらいぐぜいがん)
すべての善と悪の境界でうろうろしている凡人が
阿弥陀如来の人々を救おうと誓われた広大な願いを信ずれば
仏言広大勝解者(ごつごんこうだいしょうげしゃ)
是人名分陀利華(ぜにんみょうふんだりけ)
ほとけはこのように言われるのです。
「彼らは、仏の願いをまことに正しく理解する人々(勝解者)なのだ。
かれらこそ、極楽浄土に咲く美しい白蓮華(びゃくれんげ)=分陀利華(ふんだりけ)なのだ」