本覚山 隨縁寺

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「鎌倉殿の13人」と親鸞 6

一ノ谷の戦いでの熊谷直実

4月24日(日)の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、木曽義仲の討ち死にと、「一ノ谷の戦い」での「鵯越(ひよどりご)えの逆落(さかお)とし」が続けて描かれていて、「平家物語」で有名な「敦盛(あうもり)と直実(なおざね)」の物語は出てきませんでした。もともと、このドラマは「源平合戦」(治承・寿永の乱)が主ではなく、北条義時の人生を取り上げたドラマですので仕方がありません。

敦盛と直実の話は、よそへ譲るとして、熊谷直実と親鸞との関りを押さえておきたいものです。そこで親鸞聖人伝絵の「信行両座」の場面を紹介します。

さて、武士であることに嫌気がさした直実は出家し、法然をリーダーとする浄土教教団に入ります。時期は1193年です。親鸞が法然の弟子になったのは1201年ですから、直実は親鸞の兄弟子ということになります。

<信行両座の段>(1206年ごろ)
親鸞は4,5年で法然教団(浄土教教団)のリーダー格になりますが、すでに教団所属の僧侶は300人を超え、中には法然の教えを正しく理解できない僧侶も多かったようです。これに危機感を抱いた親鸞は、法然上人に「信と行、どちらが浄土往生を決めるのか、一度テストしましょう」と提案し、弟子たちを集め質問したのです。

そこへ、前日飲みすぎたのかどうか分かりませんが、法力房蓮生(直実のこと)が遅刻して現れます。そこには、直実が頭を掻きながら恥ずかしそうに、親鸞に「いったい何をしているんですか」と尋ねているユーモラスな場面が描かれています。

そしてこの話の顛末はというと・・・

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